バスの生態

ブラックバスは全部で11種類!?それぞれの特徴と希少性は?

ブラックバス 種類

一般的にブラックバスと言うとノーザン・ラージマウスバスを思い浮かべると思いますが、実は世界には11種類のブラックバスが確認されています。

残念ながら日本では、その一部しか生息していませんが、もしアメリカへ釣りに行く機会があったらバサーとして狙ってみるのも面白いかもしれません。

ブラックバスの種類と特徴

そもそもブラックバスは、スズキ目サンフィッシュ科の内、オオクチバス属(ミクロプテルス属)の総称とされています。

その中にいくつかの種類のバスが存在するわけですが、日本で確認されているのは、わずか3種類だけ(混合種は除く)

・ノーザン・ラージマウスバス
・フロリダ・ラージマウスバス
・スモールマウスバス

しかし、原産である北アメリカ(主にアメリカ合衆国)では、8独立種と3亜種の計11種が存在しています。
※オオクチバス属8種+3亜種

ノーザン・ラージマウスバス

日本はもちろん世界的にも最も多く生息するブラックバスがノーザン・ラージマウスバス

この個体は比較的大きく成長し、環境適応能力にも優れていることから、あらゆる環境でも生きることができ、結果として数が多くなっているとされています。

一般的な生態や習性に関しては、バスフィッシングをする皆さんがご存知であることが当てはまるかと思います。
ブラックバスの生態と習性を学べば釣りが上手くなる!

フロリダ・ラージマウスバス

「世界記録を狙うならフロリダだろう」と言われるように、最もサイズが大きくなるとされているのがフロリダバスです。

実はこの個体は2002年までノーザン・ラージマウスバスの亜種とされていましたが、研究により独立種であることが提唱されていますので、ノーザン・ラージマウスバスとは別種となり、独立種です。

そんなフロリダバスは、本来フロリダ半島にしか生息していませんでしたが、スポーツフィッシングの流行に伴い、アメリカのいたる地域で放流が行われ、日本でも1988年に池原ダムにも放流しています。

現在では琵琶湖にも生息しており、フロリダの血統を持ったノーザン(いわゆる混合種)も繁殖していると見られているようです。

スモールマウスバス

名前の通り口が小さく、見た目からも判別の付きやすいのがスモールマウスバスです。

特徴としては、ラージマウスバスよりデリケートで、低水温で水質の綺麗な場所を好むとされています。

また、小ぶりの割にパワーがあるので、ラージマウスバスと同サイズで比較するとスモールマウスバスの方が引きが強いというのも特徴です。

ネオショー・スモールマウスバス

スモールマウスバスの亜種であるネオショー・スモールバスは、現在アメリカでしか生息していません。

しかも一度絶滅したと言われていたほど希少で、アメリカ内でも限られたフィールドにしか存在しないようです。

ただし、スモールマウスバスと見た目が瓜二つなため、仮に釣り上げたとしても学者の検知じゃないと判別は難しいと思われます。

ノーザン・スポッテッドバス

見た目はノーザン・ラージマウスバスに似ていますが、習性はスモールマウスバスのように低水温で綺麗な水質を好みます。

実はノーザン・スポッテッドバスが日本に生息しているのではないかと、度々議論されていますが、現在のところ正式に確認はされていません。

アラバマ・スポッテッドバス

同じスポッテッドバスでも、アラバマはノーザンの亜種となります。

外見での判別は側線上の鱗の数とされており、

ノーザン・スポッテッドバス:60~68枚
アラバマ・スポッテッドバス:69~75枚

かなり細かいところですが、いずれにしても日本には生息していません。

ウィチター・スポッテッドバス

ウィチターは、スポッテッドと名称されていますが、ノーザンとは別種となる独立種です。

外見の違いとしては、第一背ビレの骨が13本あるものがウィチターであり、他のスポッテッドバスは9本となっています。

現時点でウィチター・スポッテッドバスは絶滅扱いとされていますが、ネオショー・スモールマウスバスのように実はどこかの秘境で生息しているのではないかと信じている方もいるようです。

レッドアイバス

参照:GRANBASS
目が赤いことからレッドアイバスと名付けられましたが、第一背ビレ以外のヒレも褐色がかっていて尾ヒレの両縁が白いも特徴です。

ただ、レッドアイバスは、あまりサイズが大きくならないことからスポーツフィッシングとして人気が無く、アメリカでも一部の地域でしか釣ることができないようです。

ショールバス

レッドアイバスの亜種であり、同様に目が赤いのが特徴となります。

唯一違うのは、尾ヒレの縁が白くないのと付け根部分が黒い模様がある事です。

このショールバスもやはりアメリカの一部の地域にしか生息していません。

グアダルーペバス

ブラックバスの中では小ぶりで、成熟した個体でも30~40cmほどしかありません。

舌の部分に歯がある事と背ビレと尾ビレの付け根に鱗があることが特徴です。

1953年に新種として発見され、現在もテキサス州など一部の川にしか生息していないとされています。

スワニーバス

スワニーバスは、体長が大きくならない事と舌に歯がある点がグアダルーペバスと似ていますが、目が赤いという点で違いがあり、オオクチバス属の独立種です。

アメリカのジョージア州からフロリダ州へ流れるスワニー川付近でしか生息しておらず、とても希少なブラックバスです。

体長は小ぶりですが、川に生息していることからパワーがあり、希少性も相まって狙いに行くバサーも多いようです。

日本3種を狙うなら?

ノーザン・ラージマウスバスは日本全国47都道府県に生息していますので、特別な場所に行く必要はありません。

しかし、フロリダ・ラージマウスバスとスモールマウスバスは、日本でも限られた場所にしか生息しないので、釣り場を絞って狙いに行く必要があります。

主な生息地としては

・スモールマウスバス⇒桧原湖・野尻湖・他、北海道や東北の湖や野池に生息
・フロリダ・ラージマウスバス⇒池原ダム・琵琶湖

フロリダバスに関しては、琵琶湖にも生息するとされていますが、ノーザン・ラージマウスバスとの混合種が増えてきているという情報もありますので、純粋なフロリダバスに出会えるのは難しいかもしれません。

ちなみに、ノーザン・スポッテッドバスが日本にいるかというのが議論になる事もありますが、現状では正式に生息が確認されていません。

一部の特徴を見てスポッツだと誤認される方が多いので、日本にいると誤解する方が多いようです。

ブラックバスの種類まとめ

バス釣りを楽しむ人のほとんどは、より大きいバスを狙ったり、数釣りにこだわるところですが、アメリカに行って全種類制覇を狙うのも面白いかもしれませんね。

11種類の内、ウィチター・スポッテッドバスは絶滅したと言われているので、実際には10種類で全種制覇となります。

しかし、アメリカにおいても日本の3種とスポッテッド以外は、かなり希少性の高いバスですので、なかなか釣り上げるのは難しいと思います。

それに日本と違ってアメリカは危険生物が多いので、下調べなど十分に準備して無理のない釣りをするようにしましょう。

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